都市の外部的空間
本計画は、京都市中京区にある築31年の都市型マンションの一室の
リノベーションを行うプロジェクトです。
都市部で密閉されたマンションの居住スペースは、外部との接続を断ち切ったような空間となっています。
そこで、密閉されたマンションの中でリビング空間を外部的要素にデザインすることにより、テラスのような、坪庭のような、室内のような、室外のような空間をつくりました。
また、開放的で半屋外空間にいるような場とすることで、外部と内部を緩やかに繋いでいます。
プライベート空間は、最小限のスペースとしています。
建具にアンティークガラスを使用することで、プライバシーを確保しつつ、半屋外空間から光を取り込み、内部空間にあたかも、庭から光が入り込んでいるような状況をつくりだしています。
家の中に外が生まれ、そこに室内にあるべき要素が加わることで、中と外が日々の生活を通じ、混ざり合い、この家だけの、ここに住む人だけの中と外の豊かな関係性が出来上がるのではないかと考えています。