ALTS DESIGN OFFICE

最近訪れた建築の話を少し ―広島・前編― 2024.12.09

 

こんにちは、ささきです。

 

本日より、去年の11月頃に訪れた広島の建築物について全3回で紹介します。

 

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① 尾道駅 (アトリエ・ワン)

② 尾道市立美術館・新館 (安藤忠雄建築研究所)

③ 千光寺頂上展望台 PEAK (AS)

④ 高原誠吉食堂 (UID)

⑤ 尾道市役所 (株式会社日建設計)

⑥ Pour specialty coffee

⑦ ONOMICHI U2 (SUPPOSE DESIGN OFFICE)

⑧ 三軒家アパートメント

 

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上記から抜粋して、2つのお話を。

 

③ 千光寺頂上展望台 PEAK (AS)

2022年3月にリニューアルされた千光寺の山頂にある展望台。全長63m、幅3,652mmの展望デッキ。山の稜線を守るためにも、軽やかな建築物を目指したようです。いくつもの仕掛けに圧倒されましたが、一つ挙げると、螺旋階段について。本来は、階段の途中で規定の高さに達すると踊り場が必要になります。しかし、建築基準法上で踊り場とみなせる奥行1,210mmをすべての踏面に用いることで、長い螺旋階段が途切れることなく続くデザインとして、成立されていることに感動しました。デッキからは、尾道水道をはじめとする日本遺産の街並みを一望できました。これらの景色に沿うような配置により、大勢の人が同時に楽しめます。また、手摺の内側はコンクリート、外側は角パイプの軽やかな手すりとなっていて、誘導されるように視線が景色に向かう仕掛けとなっていました。プロポーザル段階では、旧展望台を残した提案だったとのこと。しかしながら老朽化やバリアフリー問題から、解体をせざるを得なかったようです。けれども、旧展望台の円筒の形を継承しているかのような佇まいを見て、地元住民の情景を一掃はしない意思を感じました。

 

尾道市役所 (株式会社日建設計)

横から建物を眺めると、上階にいくにつれて、海に迫り出す平行四辺形のような構成になっています。展望デッキは、ぐるっと一周あるので、先ほどの千光寺方面も、反対の尾道水道方面も眺望できます。人それぞれのお気に入りがあるのだろうなと思いました。この日は気温も丁度良く、ベンチに腰掛けて景色と人の流れを眺めてゆったりしました。閉庁後もこのデッキから尾道の夜景を堪能出来ます。近年、このような地域に開かれた市役所が増えています。仕事柄、各地の役所に行きますが、特色があるところはきっと街も魅力的なのだろうなと感じます。

 

おわり