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椅子の話、させて頂きます。 News + 2021.02.07

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こんにちは、ささきです。

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本日は、椅子の話を少し。

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私は家具が好きです。

その中でも、

椅子は特に熱いと思っています。

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一時期、

自分の中で椅子の大ブームがきて、

椅子の展覧会や

多様な椅子が置いてあるカフェ、

美術館、図書館に

色々行きました。

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大学では

椅子のプロジェクトに入っていました。

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高ければ良くて

安ければ悪いではなくて

自分が良いと思ったモノには

誰が何と言おうと

無条件に価値があると思っています。

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葉山で買った椅子

自由が丘で買った椅子

リーズナブルなお店で買った椅子

リサイクルショップで買った椅子

自分でつくった椅子

知人から引き継いだ椅子

全て、私にとっては価値があります。

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葉山で買った椅子は、

神奈川県立近代美術館 葉山館に行った帰りの

アンティークショップでたまたま見つけたもので、

ペンキがついていたり、

表面は色が剥げていたり、

細くて頼りなさそうだけれど、

座ったら逞しくて

こういうのは歳月でしか出せないもので

魅力的です。

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実家のダイニングの椅子も、

犬が0歳の時にかじった跡が

しっかり残っていて、

かじっているのを目撃したあの時、

両親の大切な椅子をやってしまったな…

とあんぐりしていたら、

味だねと母が言った時は驚きました。

家具との付き合い方が

スンと腑に落ちた気がしました。

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モノづくりが楽しいと

思ったきっかけも椅子でした。

通っていた幼稚園が、

とにかく自由な校風で

ある時間、

「このボックスにある木たちから

自分の好きなものをつくりましょう。」

と、今聞いてもワクワクでしかない文章。

昔の出来事を忘れっぽい私ですが、

なぜかこの時の情景は鮮明に覚えていて、

きっと、

相当嬉しかったんだろうと思います。

そのボックスには

大小さまざまな板や棒、

興奮しました。

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決められた時間の目一杯、

もしかしたら超えていたかもしれないけど、

そのあたりは都合良く忘れていますが、

黙々と

自分の好きなモノをつくりました。

それが、椅子でした。

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今思えば、幼稚園児なのに

鋸を使わせてくれたり、

釘打たせてくれたり、

ペンキを塗らせてくれたり、

良い幼稚園だったし

自分に合っていたなと思います。

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お洒落な物ではありませんが、

幼稚園児らしい色使いなのに

しっかり裏補強もしていたり、

所謂、椅子になっていました。

こればっかりは

自画自賛していいと思っています。

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先生たちにも褒められて

持って帰ってきて、

両親に褒められて

うれしい!

あの一連の流れは完全に1ページです。

インテリアに合わない物は置かない母ですが、

今でも唯一、

ベランダに置いてくれています。

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小さい頃、

シルバニアファミリーが好きだった時も、

父が家や学校を作ってくれたり、

家具を母が作ってくれたり、

そういうのを見ていたのもあり、

“つくる”ことが憧憬の対象でした。

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私が良いモノに出会うのは

決まって

目的なく歩いている時です。

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今は控えていますが、

また良い椅子に出会えたらと思っています。

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おわり

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