こんにちは、ささきです。
本日は、今年5月に訪れた展覧会について紹介します。場所は、サザンオールスターズ桑田さんの故郷で、湘南地域の中心地である茅ヶ崎。山口洋一郎さん設計の茅ヶ崎市美術館です。山口さんは、この地域に住まれていて、設計されている建物もほとんどが茅ヶ崎とのこと。その理由が、展覧会の冊子に書かれていて感銘を受けました。
美術館は、「高砂緑地」という緑地内にあり、アプローチが魅力的です。この日は服や髪がびっしょり濡れるほどの大雨だったのですが、湿気感や傘をさして美術館を探す感覚が、私としては好みでした。

先へ進むと、湘南という地域が故、潮風や海の波、鳥が翼を広げる様子などを造形した屋根が現れます。室内にも、海や砂の色から連想された青みがかったグレーが基調色として使用されているとのことです。展覧会のテーマに通ずる姿でした。

訪れた展覧会は「美術館建築-アートと建築が包み合うとき」。茅ヶ崎市美術館/島根県芸術文化センター/下瀬美術館/犬島精錬所美術館/豊島美術館を通して“その場所にその美術館がある意味”を読み解くものでした。さらに、神奈川県立近代美術館(現・鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム)/国立西洋美術館/群馬県立館林美術館のオリジナル図面も展示されていました。模型、図面、初期のアイディアスケッチ、建築材料等、約250点の展示は大変見応えがありました。

写真は階段部分ですが、展示室にも可動ルーバーを用いて自然光を取り入れるなど、美術館ではあまり見ない手法をされていました。また、ファサードはエントランス部分がガラス張りになっており、地域の方が気軽に立ち寄れるような親しみやすい美術館を目指した工夫が随所に表現されていました。

紹介した展覧会は終了しましたが、茅ヶ崎駅から歩いて10分ほどでアクセスが良く訪れやすいかと思います。ぜひ。
おわり