木之本物展(きのもとほんもの展)
歴史的な町並みが残る滋賀県、北国街道沿いの木之本の町全体で行われた写真展です。
会場は8か所の店舗や公共施設で、音声ガイドアプリをつかい写真を見ながら町を巡ります。
私たちは、このイベントでロゴ・展示スペースのデザインを行った。
本の街をコンセプトにロゴ・展示スペース・街並みに統一感をもたせ各店舗の繋がりを持たせる
ようなデザインを考えた。本を開いたようなデザインを各所の共通デザインとしてイベントと街並み
のプロダクトデザインを行った。
木之本物展というタイトル
イベント「しがと。」のなかで紹介された「オーセンティック」という言葉、フェイクの対義語で、“本物”を意味する言葉から、外から来た人はもとより木之本の地元の人にもこれを機に木之本に残る他にはない本物を感じて欲しいという思いを込め名付けました。
ロゴ
本の町としてのポテンシャルも高いことから、本というキーワードをもとに木之本の町並みの特徴の一つでもあるベンガラ色からつくり、町全体に統一感をもたせやすいように汎用性の高いシンプルなデザインとし、店の看板、商品のディスプレイなどに応用されています。
また看板は写真と同じ7mmパネルを採用することでパネルとの連続性を持たせました。看板は木之本という歴史の本をめくるような感覚、ディスプレイは歴史の本から商品が現実にでてくる表現で、現代にはない昭和を冷凍した木之本の非日常を強調する役割を担っています。
写真展示
今回の写真は展示会場と内容が同じものなので同化することを避けるように、シルバーのクリップ、リング、S字フックの反射性の高い工業製品を使うことで展示会場と写真に違いをもたせ、また古民家に元々ある釘、画鋲などの「生活の跡」を活用することで、建物に新たに穴を空けたりせずに、本物の風景を見せる展示としました。
本というキーワードよりブックエンドを利用し壁だけでなく机にも展示できるようにして、あらゆる方向に目をむける操作をしています。