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日本の家 News + 2017.10.22

しばらくバタバタしていて、ブログに手を付けられないでいました。

土井です。

今回は東京で行われている展覧会ついて、お話ししたいと思います。

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1952年竣工の、「斉藤助教授の家」という住宅があります。

斉藤助教授の家

©Chuji Hirayama

清家清さんと言う建築家が設計された住宅です。

清家清さんとは戦後の日本の建築を切り開いた建築家の一人です。

この、斉藤助教授の家、実物はもう解体されていますが、解体前の見学会には多くの方々がつめかけたそうです。

戦後、アメリカの文化の波が押し寄せ、合理主義と分業が叫ばれていた時代。

建築も例に漏れず、住宅の機能が分離されて小さな住宅の中でも部屋が小分けにされたり、

襖(ふすま)や障子などの伝統的な要素はあまり好まれませんでした。

そんな時代に、日本の文化との融合を図ったものです。

襖や障子を開け放つと内部と外部がつながり、テラス、廊下、居間、食堂が連続した開放的なワンルームになります。

背が高く天井まで届いて幅が広い障子や、移動式の二畳の畳スペースなど、今でもモダンな印象を与えます。

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そんな住宅が原寸大レプリカで復活しているそうです。

これは東京国立近代美術館の企画展示「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」の一環として家部分を復元させたもの。

斉藤助教授の家レプリカ出典 Casa BRUTUS

展示会は日本の戦後の住宅を紹介する企画として10月29日(日)まで開催されています。

詳しくは東京国立近代美術館のHPをご覧ください ↓ ↓ ↓

東京国立近代美術館

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今見ても純粋にかっこいいなと思わせる住宅、いつまでも新しさを失わない住宅、でも心地よい住宅。

建築するとは、そんなことを考え続けることそのものなのかもしれません。

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土井